• フィールドパビリオン磨き上げ研修 地域のヒーローとしての自覚を
     兵庫県は大阪・関西万博の開幕600日前に当たる8月22日、ひょうごフィールドパビリオンのSDGs体験型地域プログラムの第3次認定26件を発表した。これにより合計で156件となる。翌23日には神戸市中央区内のホテルでフィールドパビリオンの提供者・プレーヤーを対象にした「磨き上げ研修会」を開催、約50人が参加した。
     はじめに齋藤知事が基調講演を行った。1851年のロンドン万博以降、産業発展や技術革新の成果を披露する場であったが、「今では人類の共通課題の解決策を展示・発信する場である」と万博の意義と変遷を紹介。「県として、これをいち早く取り入れたい。兵庫では農業、地場産業、伝統芸能など、広い県土に県民がいろんな取り組みをされている。それが少子化・過疎化で持続していくのが難しいといわれているが、皆さんは子どもたち、未来へ繋ぐため、奮闘されている。その姿そのものがイノベーションであり、営みそのものをパビリオンとして見て、体験してもらう。皆さんは持続可能な社会に向けた取り組みを繋ぐ地域のヒーローとしての自覚をもって、海外の人だけでなく地域の子どもたちに、こんな素晴らしい取り組みがあることを伝えてほしい。それがシビックプライドとなり、未来の兵庫で頑張ってみようと思うきっかけになる」と兵庫県にとっての万博の意義、フィールドパビリオンの目的を説明した。
     さらに、経済、社会、環境の好循環を生み出す取り組みであることを提起し、「日本は水が豊かで、兵庫県は農業が盛ん。農業や地場産業の生産性を上げ、水や食料を自分たちで調達し、持続可能な形にすれば、幸せに生きていける兵庫をつくれるのではないか。日本人、兵庫の人たちが幸せに生きていける地域社会をつくるシンボルとしてフィールドパビリオンを進める価値がある」と目標を示し、「県として伴走型の支援を実施する。磨き上げ、ツアーとして仕上げる」と万博までの行程を述べた。
     そして「万博は会場を外に広げていく拡張型がテーマの一つ。フィールドパビリオンのコンセプトをきちっとつくることで万博全体のワクワク感になる。その意味で皆さんに期待し、責任もある」と訴え、「一緒に頑張ろう」と呼びかけた。
  • 経済・雇用の視点、外部目線が重要  引き続き、「大阪・関西万博」ひょうご活性化推進協議会企画委員会委員の平櫛武キタイ設計株式会社事業開発本部グループリーダーが講義。平櫛氏はフィールドパビリオンのプレミアプログラムに認定された南あわじ市の沼島おのころクルーズ、西脇市の播州織ものづくり体験、新温泉町の湯村温泉での湯がき体験を例に、環境、社会課題の解決の視点に加え、持続可能な取り組みを進めるためにはツアー料金の設定、雇用創出など経済がポイントになることを強調した。
     また、「地元の人が後継者の不足など今までの経過を話しても来訪客は楽しくない。外部目線で話せる仲介役、ガイドが重要」と述べ、組織としての対応人材の確保、ネットワークづくりによる人的支援の強化などを求めた。フィールドパビリオンの取り組みは観光と地域、商品の融合による「未来への挑戦」として、一層の実践活動に期待した。
     この後、9班に分かれてワークショップを行った。円卓を囲んで活動団体の課題や解決のアイデア、経済雇用の取り組みなどを和気あいあいと交流を深めながら話し合っていた。
     今後、誘客に向けた基礎知識に関する研修や実地研修などを実施する予定。