• 兵庫県旅館ホテル生活衛生同業組合女将の会と知事の懇談会  兵庫県旅館ホテル生活衛生同業組合「女将の会」が6月30日午後、神戸市中央区の県公館に齋藤元彦知事を表敬訪問した。翌7月1日から兵庫デスティネーションキャンペーンのプレキャンペーンが始まるのを前に、業界に大きな打撃を与えたコロナを乗り越え、一丸となって兵庫五国の魅力発信、観光振興に力を尽くすことを確認した。
     同組合は昭和33年、法に基づき設立され、組合員の旅館・ホテルのための指導及び事業に取り組んでいる。女将の会は平成11年に発足、以来、観光キャンペーンなどでは率先して駅や街頭に立ち、活動するなど兵庫の観光PR・振興に精力的に取り組んでいる。
     齋藤知事は、表敬訪問を受けた12人の女将を前に、「夏の観光シーズンを迎え、コロナからの経済回復の大きな流れにしたい。県では兵庫テロワール旅として地場産業や伝統文化など地元で本物を知ってもらう取り組みを進めており、多くの人に兵庫ファンになってもらいたい。国内外の人が皆さんの地元に訪れるよう、一緒に盛り上げていく機運を高めたい」と呼びかけた。
     女将の会の木下圭子会長は、「コロナで宿の灯を自ら消す、阪神・淡路大震災時にもなかった悲しい経験をした。しかし、今は『頑張るぞ』という思い。万博時も大事だが、その後がもっと大事。この難局を乗り切るため、心を込め、満足していただけるサービスを提供する。県とともに数字としての結果を出したい」と決意を述べた。
  • 旅行代金・県民割の会食等への対象拡大を要望  続いて、各女将がそれぞれの取り組みを説明するとともに県への提案、要望などを行った。中では「宿泊だけでなく会食にも県民割引を」「人材不足が課題。海外の方の人材育成は我々が行うので、募集に力添えをしてほしい」「観光にはオンとオフのシーズンがある。オールシーズンでのキャンペーンを考えてもらえると嬉しい」といった意見が出た。
     齋藤知事は「万博の後こそ大事。安定成長する観光を一緒につくり上げるため、観光戦略を練り直している」。旅行代金の県民割引の対象については「会食や日帰り旅行への活用を早急に検討したい」。
     人材育成に関しては「留学生を対象にした企業説明会に約千人が参加した。工業だけでなく観光分野でも開催を考えたい」。オールシーズンのキャンペーンについては、新潟・佐渡島の勤務経験から「佐渡は冬、完全にオフシーズンになる。このため通年観光を考えてきた。兵庫でも同じことがいえる。雇用の安定にもつながり、これからの観光のあり方としてしっかり取り組む」と答えた。
     また、「播州織のオリジナル法被(はっぴ)なども考えたい」とPRのアイデアを伝えた。