• 「ふるさとひょうご創生塾」最後の卒塾式 第25期生10人が地域活動のマイスターに  阪神・淡路大震災の翌年、平成8年度に県が開設した「ふるさとひょうご創生塾」の最後の卒塾式が3月11日午後、神戸市中央区の県公館で開かれた。
     地域の絆、助け合いの大切さなど、大震災の教訓を活力ある兵庫づくりにつなげようと、その中心となる地域リ-ダ-や担い手を養成することを目的に事業がスタート。地域活動に意欲がある県民を広く募集し、選ばれた塾生は2年間にわたり、体験型中心の講座で学び、その上でチームを作って実践活動を自ら企画・実施し、実際の地域活動に応用できる力を身に付ける学習内容。令和2年度に卒塾した24期生までで620名が「ふるさとひょうご創生マイスター」に認定され、その多くが塾での学びを活かし、県内各地、幅広い分野で地域活動に取り組んでいる。
     この日、卒塾する25期生は10人。3グループに分かれて、①外国人と地域住民の交流促進、②子どもから大人まで地域住民みんなが育ちあえる地域づくり、③地域活動の活性化をめざした「ふるさとひょうご創生フェス」の開催などに取り組んだ。
     卒塾式では、2年間の軌跡が上映されたあと、県の城友美子県民生活部長が修了証、運営する県生きがい創造協会の理事長を務める林省吾塾長が皆勤賞・精勤賞を授与した。
  •  式辞に立った林塾長は、「コロナ禍であったが真摯に学び学習成果をあげられた。共通するのは人と人の繋がりの大切さだと思う。この経験を思い起こし、これまでの繋がり、新しい繋がりを大切にしてほしい。先輩の皆さんは創造的復興や様々な地域づくり活動に貢献された。今期で閉塾となるのは残念だが、地域づくり活動が深まり、広がることを期待している。絆を深め一層の活躍を」と激励した。
     城部長は「県では躍動する兵庫をめざした新たな取り組みを進めている。SDGsやフィールドパビリオンの活動などに参加していただきたい。兵庫の新しい原動力となるのは、『ひと』であり、シビックプライドを育むことが大事。そのリーダーとして活動していただけるようお願いしたい」と県政への積極参加を呼びかけた。
     続いて、先輩卒塾生の神戸交流会の有志が卒塾生に贈る歌として「銀色の道」を合唱し、「一人ひとりの力は小さくても、力を合わせれば大きな力となる。ともに頑張りましょう」と訴えた。
     そして、卒塾生を代表して木村成宏さんが「一人ひとりが繋がっていくことが大切な時代。そのような中、地域づくりを学べたのは幸運。620人の先輩とともに、学んだことを実践し、地域活性化に貢献し、塾生の力を示したい。ふるさとひょうご創生マイスターの名に恥じないよう努力する」と誓い、「2年間ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。