片山副知事が就任 「職員の力引き出し知事支える」  「守るべきものを守り、変えるべきものは果敢に改める。職員の力を引き出し,斎藤知事を職員全体で支える。38年勤務した県庁に恩返しをしたい」と片山安孝副知事が就任に当たって抱負を語った。
 9月21日、定例兵庫県議会の初日、斎藤知事は、同意人事案件を提出、「優れた調整力や職員を取りまとめるリーダーシップを発揮、県政全般に幅広い見識を有する」と選任理由を述べた。起立多数で同意した。

 片山氏は、昭和35年6月2日生まれ61歳。高砂市出身、白陵高校、中央大法学部卒。昭和58年入庁後、人事畑を歩み、西播磨県民局長、産業労働部長、公営企業管理者を歴任、本年4月から県信用保証協会理事長として中小企業支援に携わった。

 「県庁を6か月離れており、一つひとつ勉強する」と切り出し、「産業経済分野に加え地域創生などポストコロナ対策に取り組む。荒木副知事と共に躍動する県政を支える」と姿勢を強調。「県政のめざすところは公共福祉の向上。トップが変われば進め方も変わる。職員は優秀でがんばり屋。能力を引き出し、働きやすい職場環境をつくりたい」と風通しの良い職場づくりを心掛けるとした。
 さらに、「かつて県庁は、残業するのが優秀といったような風潮があり、不夜城と言われ、予算査定が延々と続いた。てきぱきと仕事を片付ける工夫も必要」と働き方改革に意欲を示した。

「最初が肝心」
と局長、部長、管理者のころ片山副知事は語っていた。斎藤県政の「最初の肝心」を荒木副知事とともに、職員をまとめ進めていくことになる。20数年前から容姿は今も変わらず!播州弁の迫力でせまり、播州人ならではのユーモアで和ませる。ざっくばらんの人柄。
 産業労働部長の時、議会での地場産業振興の質問の最後に、「地場産業の振興に一番効果がございますのは、地場産品を購入すること。私自身も播州織のシャツを着て、スーツの襟に真珠を付けて、たつののレザーの財布と豊岡鞄を持って、長田のビジネスシューズを履いて出勤しているところでございます」と答え、喝采をあびたことも。

「まず、範を示す」
 真夏の夕刻、駅のホームでポロシャツ姿の氏に声をかけると、「エコスタイルの範を示しとるんや」と涼しい顔。公営企業管理者の時には東京出張でSDGsのバッジを見て、すぐさま県企業庁SDGs宣言を発表。せっかちで創意工夫あふれる播州人の代表ともいえる。

 就任会見でも播州織のシャツを着て臨み、ざっくばらんの人柄を随所に垣間見せながら、時に笑いを誘うなど人懐こさと明朗さを印象付けた。