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第1回ノリ養殖に関するブルーカーボンクレジット検討会
兵庫県は「豊かで美しい海づくり県民運動」の取り組みの一つとして「ノリ養殖に関するブルーカーボンクレジット検討会」を設置、9月21日午後、県庁で初会合を開いた。藻場・浅場等の海洋生態系に取り込まれた炭素が「ブルーカーボン」と命名され、吸収源対策の新たな選択肢として注目されていることから、生産量が全国トップクラスの兵庫県産「養殖ノリ」によるブルーカーボンとしての可能性を調査・研究するため設置された。これにより脱炭素社会の推進、脱炭素型「兵庫のり」としてのブランド化を図るのがねらい。
委員は、信時正人・神戸大学客員教授、二羽恭介・東京海洋大学教授、突々淳・県漁連専務理事、菅範昭・県環境部長の4人。この日の会合では齋藤知事も出席し、「ノリ養殖をブルーカーボンとして立証したい。製造工程でCO2を削減することが商品の競争力を高める。まず、モデル的に行い、広げていく現実的をアプローチを進める」と訴えた。
続いて座長に就任した信時氏がブルーカーボンクレジットの仕組みを説明するとともに、神戸空港島や兵庫運河など行われている事例を紹介した。
この後、養殖ノリのCО2吸収固定量の定量化手法、現場調査計画、乾のり製造工程における省エネ化などについて協議した。ブルーカーボンとして定義されるのは、ノリが風や波でちぎれ海域に流出する量(約2割)となることから、齋藤知事は「将来的には収穫量(約8割)が定義されるよう、兵庫県から提案したい」との考えを示した。
今後、現場調査などを行い、11月11日に開催予定の同県民運動の推進大会で中間報告、来年5月頃のブルーカーボンシンポジウムで令和5年度とりまとめ報告を行うことにしている。