兵庫県副知事に片山安孝県信用保証協会理事長を起用   中小企業、産業育成など担当 庁内の連携強化にも期待 斎藤県政スタートから1カ月半。9月21日には第355回定例県議会が開会し、知事選における公約実現への見通しや、その執行体制などについて論戦が交わされる。
これに先立ち斎藤知事は、14日午後、副知事に片山安孝・県信用保証協会理事長の起用を発表した。就任以来、荒木一聡副知事一人のいわば片肺飛行が続いていたが、兵庫県は半年ぶりに副知事二人体制に戻ることとなった。   
起用理由について「西播磨県民局長、産業労働部長、公営企業管理者を歴任、県政全体に精通している。同時に人事畑出身で庁内官房系、組織マネジメントを熟知しており、県庁内の連携強化に取り組んでもらいたい。信用保証協会理事長として中小企業の資金繰りなどにも手腕を発揮された。兵庫の行く末を担ってもらう適任者」と起用理由を説明した。
担当事務については「新たな産業育成、地域創生、中小企業を含めた雇用の確保などポストコロナを見据えてボトムアップ型の県政を担ってもらう」と説明した。
また、知事が宮城県財政課長当時、兵庫県管理局長として職員派遣でやり取りの際に面識ができたと振り返り、「フットワークが軽く、馬力があって個性的。交渉能力が高く、挑戦意欲にあふれる」と親しみを込めて人柄を語り、リーダーシップに期待を寄せた。
定例議会初日21日同意人事案件を提出、同意を得て即日就任する見通し。任期は令和7年9月20日まで4年。 
斎藤知事は、新県政を進めるうえでの知事直轄の指令塔である「新県政推進室」(小橋浩一室長・企画県民部長を兼務)を設置しており、斎藤色打ち出しへ陣容整備がさらに一歩前進した。写真=今年2月の定例県議会で県公営企業管理者として答弁に立つ片山氏