• 第357回定例県議会が開会 「新しい兵庫の針路を決める重要な議会」  第357回2月定例県議会が2月16日開会した。総額4兆2,48億円の令和4年度当初予算案、「ひょうごビジョン2050」の策定、行財政運営方針の見直し案など重要案件を審議。開会あいさつで藤本百男議長は「行財政運営方針の見直しでは、県議会の行財政運営調査特別委員会からの報告書を踏まえ、知事がどのような判断をし、改革に取り組むのか、二元代表制の一翼を担う県議会として県民の目線に立って議論を尽くさなければならない」と訴え、「県民の生命、暮らしを守り、新しい兵庫としての県が進む最適な方向を示すため、議会の真価が問われる定例会となる」と重要性を強調した。
     令和4年度県当初予算案は、持続可能な行財政基盤を確立し、新型コロナへの対応、人口減少・超高齢化、多発する災害、地球温暖化、経済構造の変容など、挑戦すべき課題に立ち向かい、「躍動する兵庫へ~第一歩を踏み出す」ことを基本方針に編成された。
     新型コロナへの対応を最優先課題として取り組みながら、3つの視点、5つの柱を掲げて施策展開を図る。事務事業は県政改革方針に基づき令和3年度から246事業を廃止(スクラップ)する一方、選択と集中の徹底を図り、県民ニーズに対応した110事業を新たに創設(ビルド)、前年度から10%減となる1228事業を実施する。
     提案説明に立った齋藤元彦知事は、まず「このほど県政の羅針盤としてまとめた『ひょうごビジョン2050』案では、特に大事なものとして『包摂』と『挑戦』を掲げた。
     『包摂』は、だれも取り残されることのない社会。兵庫に連綿と受け継がれる心構えや責任感を私もしっかりと継承し、大都市から農山村まで多様な地域に暮らす全ての県民が、安心して、育ち、学び、働き、遊び、幸せに生きられる環境をつくる。
     『挑戦』は、人も地域も思い思いのチャレンジができ、それぞれの可能性が開ける社会。失敗を恐れず、進取果敢に挑戦する。そんな未来志向で行動する社会をめざす」と県政運営の決意を表明した。
     そして、来年度の重要施策を説明した上で、「海洋冒険家の堀江謙一さんが、太平洋横断に挑まれます。
     『太平洋ひとりぼっち』の航海から60年目、83歳での挑戦。私との対談の中で、堀江さんは言われました。『単に頭で考えているだけでなく、行動を起こすことが大切。行動を起こせば今まで見えなかった世界が見えてくる』。
     150年余の歴史をもつ兵庫県も、キラキラした心持ちを忘れてはいけない。そして、行動を起こしていかなければならない。私自身、謙虚さを忘れることなく、自らの信念に基づいて前に進んでいく。県民の皆さん、『躍動する兵庫』の実現をめざし、ともに未来を切り拓こう」と呼びかけた。