• 企業版ふるさと納税で県が民間人材を採用 万博、SDGs推進で知識と経験発揮  兵庫県は今年度、人材派遣型の企業版ふるさと納税を活用して、株式会社JTBと第一生命保険株式会社の2社から職員2人を採用した。旅行会社のJTBからは桑原善博さんが万博推進課プロモーション専門官、持続的社会の実現に向けて地方公共団体等との連携協力を進めている第一生命保険からは勇元亜希さんがSDGs推進課プロジェクト推進専門官に着任。これまでの経験、知識を生かして大阪・関西万博やSDGsの推進に取り組む。
     人材派遣型の企業版ふるさと納税は、企業が自治体に寄附をしたプロジェクトに取り組む人材を派遣し、人件費を含む寄附額の最大約9割が税の軽減を受けることができる国の制度。
     地方自治体は民間企業の専門的知識・ノウハウを有する人材が、寄附活用事業・プロジェクトに従事することで、取り組みの充実・強化が期待できる。また、実質的に人件費を負担することなく、人材を受け入れることができる。
     企業側は寄附による金銭的な支援のみならず、事業の企画・実施に派遣人材が参画し、企業のノウハウの活用による地域貢献がしやすく、人材育成の機会としても活用することができる。
     4月3日には、辞令交付式が県庁で行われ、齋藤知事から両氏に辞令が手渡された。齋藤知事は、「これからの時代、幅広い連携とともに、専門的、スピード感をもった対応が重要。それによって県民ボトムアップ型県政につなげていく。万博、SDGs推進の司令塔として知識、経験を存分に発揮し、頑張ってほしい」と訴えた。
     この後、協定書を手にしたJTBの木崎尚文神戸支店長、第一生命保険の棟方成和神戸総合支社長を交え記念撮影を行った=写真。