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齋藤兵庫県知事が2023「年頭あいさつ」 「飛躍へ足元を固める1年に」
令和5年仕事始めの1月4日、県庁南側の県公館で齋藤元彦知事が年頭あいさつを行った。県公館には幹部職員約70人が参集し、地方機関を含む職員にはインターネットで動画がライブ配信され、「今年はウサギ年。飛躍するために足元を固める1年にしたい」と目標を語った。
まず、齋藤知事は「コロナ禍に入って3回目の正月を迎えた。コロナが始まったころと違って人出も戻ってきた。コロナとともに社会経済活動をしっかり両立していく新たなケースに入った」と認識を示した。
そして、「厳しい情勢にあっても明るい兆しが見えてきた」とし、
①水素・脱炭素社会に向けた播磨地域を中心とするサプライチェーンの動き
②神戸空港の国際化に向けた兵庫・神戸の観光やビジネスの新たな方向性
③大阪・関西万博に向けた『ひょうごフィールドパビリオン』に昨年111件の応募があったこと
などを挙げ、万博については「民間の皆さんの挑戦は本当にありがたい。2025年の開催まで、あとわずかだが、オール兵庫で頑張っていく」と改めて意気込みを述べた。
そして、「特にスポーツで若い力が活躍している。その中で新しい時代を切りひらくことが大事。これまでの取り組みをしっかりと前に進める1年にしたい」
さらに、「今年は観光で大きな流れができる。兵庫デスティネーションキャンペーンが実施される。その先の万博、ワールドマスターズゲームズ関西の開催、神戸空港の国際化など、人やモノの流れを兵庫に取り込むことをしっかり考え実施する1年にしたい」と令和5年を位置づけた。
あわせて、「兵庫県は関西圏、瀬戸内圏の両方に位置する。瀬戸内は我々が水素社会を目指す拠点でもあり、これから注目される地域。万博に向けては関西が注目される。兵庫県は関西と瀬戸内の結節点として大きな交流の中心となるようチャレンジする。そのための準備を進めたい」と新たな取り組みへの意欲を示した。
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「多様性をキーワードに県政を前に進める」
加えて、「若い力が兵庫に集まる流れをつくることが大事。スタートアップなど、いろんなことに取り組む」とし、オール兵庫で展開するSDGsに関しては「内閣府のSDGs未来都市の申請を今年行う。兵庫ならではの独自性のあるものにしたい」と語った。
「安全安心の網を広げる」取り組みでは、「ヤングケアラーなど課題を抱える方の問題が顕在化している。社会的に苦しい人たちを支えることが大事。昨年の一文字を『支』にした。今年も支え合いながら苦しい状況を乗り越えていきたい」と訴えた。
1月17日で丸28年を迎える阪神・淡路大震災に関しては「震災を経験していない世代が増え、県職員にも多い。若い世代を中心に教訓を伝え継承していかなければならない」。さらに「創造的復興のコンセプトは、当時フェニックス計画をつくられた時に貝原知事が打ち出した。これが東日本、熊本、海外でも災害からの復興の社会的な普遍性ある概念となっている。兵庫発のもであり、これをウクライナが平和を取り戻した後に伝える使命が兵庫にある」と力を込めた。
そして、「昨年は対話と現場主義を掲げて、県内各地いろんな方と会い、現場を見て課題を共有して、解決策を見つけ出す1年にした。今年も大事にする。世界を見回すと分断、対立が争点になっている。齋藤県政のキーワードは多様性を受け入れていくこと。対立や分断ではなく、多様性をしっかり受け入れ、議論、対話をしながら一緒に解決策を探っていく。そして、前に進めていく、そのうような県政をめざしたい」と方向性を示した。
最後に「今年1年、県政を前に進め、躍動する兵庫をつくるため、一生懸命ともに取り組んでいきたい。本年も一緒にがんばりましょう」と呼びかけた。