• 兵庫県代表の高校生平和大使が知事表敬訪問  核兵器の廃絶、平和な世界の実現を求め活動する高校生平和大使の長冨日向(ながとみ ひなた)さん(甲南女子高等学校2年生)が8月22日午後、県庁に齋藤元彦知事を表敬訪問した。
     高校生平和大使は、1998年5月、「ながさき平和大集会」に参加する約50の平和団体が被爆地ヒロシマ・ナガサキの声を世界に伝えるため、未来を担う若者を「高校生平和大使」として国連に派遣。以来、毎年公募で選ばれている。今年も全国から31人の高校生平和大使が選出され、兵庫県代表となったのが長冨さん。6月に広島で結団式が開かれ、約 1 年間活動する。
     長冨さんは、祖父から戦争時に疎開した話を聞いたことがきっかけで関心をもち、「平和を強く願う心をとどめることなく、高校生であってもアクションを起こさなければ」と大使の公募に応募した思いを齋藤知事に述べ、6月の結団式後、「大阪、京都の大使と一緒に合同勉強会の開催や、JR神戸駅前で核廃絶の思いを訴えながら、署名活動を行った」ことなどを説明。8月、長崎での高校生平和集会に参加し、語り部が高齢化する中「他人ごとではなく、自分ごととして声をあげなければいけない。忘れないために、声をあげ継承し続けたい」と決意を語った。
  • 核兵器廃絶 自分ごととして声あげる  齋藤知事は「私も祖父から小さいころに戦争体験を聞いた。ロシアのウクライナ侵攻で秩序が乱れ、不安だからこそ、若い人と我々が核兵器廃絶の思いを共有することが大事。一緒に平和の大切さをつないでいきたい」と応じた。
     同席していた高校生平和大使を支援する兵庫県実行委員会の西村恭介委員長、副実行委員長の黒田 一美県議会議員らも長冨さんら高校生大使の活動を紹介し、「高校生の発想で企画し、実現する努力がすごい」と称えた。
     齋藤知事は「被爆国の日本だからこそ、若い人が世界に発信することが重要。また、世界からも求められている。世の中が動き始めるのは一人の思いからということが多い。高校生の今だからこそいい経験になる。がんばって」と激励した。
     長冨さんは「友達から『私も何かしたい。どうすればいい』と声をかけてもらい、大使になってよかったと感じた。身近な子たちにも良い影響を与えたい。高校生が一緒になって考える機会をつくりたい」と今後の目標を語った。
     齋藤知事は「県としても応援する」と約束した。