• HAT神戸なぎさ公園に新アート作品  HAT神戸(神戸市中央区脇浜海岸通)なぎさ公園に新たなアート作品2体が完成し、6月29日午後、お披露目イベントが開催された。
     国内外で活躍する現代彫刻家、名和晃平さんと三沢厚彦さんによる最新アート作品で、名和さんは水滴を表現しつつ家族をイメージさせる「Ether(family)」(エーテルファミリー)、三沢さんは巨大なクマのオブジェ「Animal2021-01-B(KOBE Bear)」を制作。ともに間近でふれることができ、子どもたちをはじめ多くの人に親しまれそうだ。
     HAT神戸は震災後、人間サイズのまちをつくろうと兵庫県と神戸市が整備。震災復興公営住宅や兵庫県立美術館、人と防災未来センターをはじめ、防災関連などの国際機関が立地。さらに、神戸市立王子動物園から南へ、JR灘駅、阪神岩屋駅をへて県立美術館にいたる約1.2キロはミュージアムロードとして芸術・文化の薫る元気で賑わいのあるまちづくりが進んでいる。 
     ミュージアムロードの周辺には、横尾忠則現代美術館、原田の森ギャラリー、BB美術館をはじめ、彫刻作品等が点在している。海と山、アートが一体的に楽しめる魅力に満ちたエリアとして地域の賑わいづくりを神戸市と連携して進めている県の神戸県民センターでは、2014年から現代アート作品の設置を行っており、今回の2作品もその一環。
  • 子どもたちの感性、想像力を育む  お披露目イベントには関係者らが出席。主催者を代表して井戸知事は「HAT神戸のまちびらきから20年超。人々がもっと集い、賑わいのある空間づくりが進むことを期待している」と2体の彫刻の仲間入りを歓迎した。
     久元神戸市長は、「アートにも焦点をあてたまちのリニューアルに着手している。県市協調で魅力を高める」と訴えた。
     来賓の蓑豊県立美術館館長は「HAT神戸がもっともっと大きくなり、世界のHAT神戸になるよう努力する。美術館にも多くの子どもたちに来てもらい、豊かな感性を育んでもらいたい」と意欲を語った。
     このあと、制作者の名和さん、三沢さんが作品を説明し、「子どもたちが作品にふれ、生命力とはどういうことか、想像を働かしてくれたら嬉しい」などと思いを語っていた。