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湊川隧道で貯蔵した日本酒「隧 ZUI」蔵出し
日本初の近代河川トンネル「湊川隧道」(神戸市兵庫区~長田区)で貯蔵した日本酒「隧 ZUI」の蔵出しが10月26日午前、兵庫区側の隧道内で行われた。
湊川隧道は、湊川の水害を防ぐため整備され、明治34(1901)年に竣工した。その後、新湊川トンネルが完成するまでの100年間にわたり、市民の安全を守り、神戸の発展を支えてきた。この貴重な土木遺産を守り、地域の活性化に活かそうと平成13年に「湊川隧道保存友の会」が発足。 平成20年からは兵庫県の神戸土木事務所と事業委託契約を締結し、一般公開(毎月第3土曜日)や湊川隧道の通り抜け(毎年11月)などを行っている。
令和2年度には神戸県民センターと友の会、神戸酒心館、早駒運輸が連携協定を締結し、さらなる湊川隧道の保存・活用に向けた活動を開始、その一環として日本酒の貯蔵を試み、今年で3年目となる。
隧道内は日本酒の保存に適した温度が年間通じてキープされ、電力が不要などSDGsの取り組みでもある。「熟成によるまろやかなうま味」が特徴とか。
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この日は、今年4月に蔵入れした日本酒を蔵出し。県庁SDGs WEEKの事業の一つとして実施された。渡辺真二・早駒運輸社長は「隧道の歴史を知ってもらう壮大なプロジェクト」、大久保和代・神戸県民センター長は「皆さんとともに隧道を盛り上げる」、渡辺保・友の会会長は「兵庫の宝として地域一丸で活動を広げていく」、安福幸雄・神戸酒心館会長は「今年も熟成されたいい酒ができた」と一層の保存・活用に向け、連携強化を呼びかけた。
また、明治時代、工事を行った湊川改修株式会社の発起人の一人、藤田伝三郎氏の子孫で藤田美術館館長の藤田清氏も駆けつけ、「今も未来への可能性がある場所。さらに発展することを」と願いを語った。
蔵出しされた日本酒「隧 ZUI」は11月26日から新神戸駅など主要な駅、神戸市内の酒販店、神戸酒心館、 神戸シーバスboh boh KOBE号 などで販売。純米酒720ml、限定3,000本、販売価格は2,200円(税込)。